貧乏だから結婚できない ゆかり
ゆかりさん(27歳・仮名)は、現在フルタイムのアルバイトで働いているものの、生活が苦しい状況です。大卒で商社勤務の経験もある、至って普通のお嬢様なのですが、貧困女子なのです。
ゆかりさんは実家のある栃木県で大学を卒業し、さいたま市にある商社に入社しました。もちろん、正社員での入社です。初任給21万円とのことなので、ごく一般的な会社へ入社されたのだと思います。
彼女は大人しい感じの女性で、細身で顔も可愛らしく、黒髪のキレイな和風美人といった感じです。いかにも幸せな結婚をするようなタイプに見えます。しかし、奥手の性格のせいで、社会人になっても、一度も男性と付き合ったことが無かったと言います。そして、社内の男性社員にセクハラされても、おとなしい性格のため、強く抵抗できないでいたそうです。仕事中に40代の上司に髪の毛を触られたり、肩を揉まれたりすることは毎日あったようです。そんなとき、愛想笑いをしながら、小さな声で「やめてください」と言っていたそうですが、男性からしたら、逆にもっとやりたくなるような抵抗だったと思います。
そして、入社3年目の飲み会の席で、ついに大勢の前で泣き出してしまいます。飲み会は男性8人、女性2人で行われ、個室タイプの居酒屋でした。そこで酔っぱらった上司が遠慮なく胸を揉んできました。また、別の上司は頬にキスをしてきました。おそらく、男性社員からしたら、いつものスキンシップの延長だったのでしょう。怒りと悔しさでゆかりさんは大泣きです。しかし軽い感じで「ごめんね」と言われただけでした。
真面目な彼女は、次の日も通常通り出社し仕事をしていたのですが、前日の屈辱が忘れられず、上司の顔も見られないほどの嫌悪感を抱くようになり、無断で自宅に帰ってしまいました。それから会社には行けなくなり、上司に自主退社を勧められ、退職願いを提出したのです。
会社を辞めたことを両親に言うと、烈火のごとく怒られたそうです。
「会社をすぐに辞めるような子は戻ってくるな」と言われ、栃木の実家に戻ることもできません。セクハラのことも、恥ずかしくて両親には言えなかったそうです。
退職後、雇用保険はもらいながら、再就職先を探していたようですが、全て不採用。家賃や生活費を稼がなければならないため、近所にある建設会社の事務のアルバイトを始めました。時給は900円。けっして高くはありませんが、すぐに採用してくれたこと、家の近くであったこともあり、働くことにしました。9時~18時までの8時間労働にも関わらず、月収は15万円程度。今までいた商社と比べると月収10万円くらい下がったうえに、ボーナスもありません。
ちなみに、ゆかりさんの生活費は以下のような内訳です。
家賃 65,000円
光熱費 10,000円
生命保険 5,000円
携帯代 10,000円
食費 15,000円
生活雑貨 15,000円
交際費 10,000円
合計13万円
毎月ギリギリで生活しているようです。
オシャレもできず、遊びに行くこともほとんどない生活。
結婚どころか、彼氏もできる気配もないそうです。
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